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2022年3月11日 東日本大震災から11年を数えての祈り

truthseeker08によるPixabayからの画像

 

主なる神様、2011年3月11日午後2時46分に発生した東日本大震災から11年が経ちます。これまでの歩みに主が寄り添い、導いてくださったことに感謝いたします。そして、今年も私たちはあの日を思い、共に祈りを合わせます。

 

あの大震災によって亡くなられた、1万9,617人の方々を覚えて祈ります。その亡くなられた一人ひとりの大切な人生に、主が御顔を向け、あなたの平安の中に置いてください。

 

いまだ行方不明の2,524人の方々を覚えて祈ります。11年経っても見つけることができていません。そして現在も捜索が続けられています。主がその一人ひとりの名前を呼んで共にいてください。どうか、一日でも早く見つかりますように。

 

あの大震災で、突然かけがえのない家族や友人や日常を失った、多くの方々を覚えて祈ります。11年という時間では、とうてい区切りをつけられない深い悲しみがあります。どうかその涙を、あなたの革袋に蓄え、深い慰めと希望をお与えください。泣きながら夜を過ごす人にも、主が喜びの歌と共に朝を迎えさせてくださると信じます。

 

主なる神様、今を生きる一人ひとりを覚えて祈ります。まだまだ復興の途上にある地域があります。故郷を失った方々もおられます。

 

原発事故による放射性物質の被害はいまだ収束せず、原子力緊急事態宣言が解除されていない中で、福島県浜通りへの帰還・移住が進められています。事故を起こした福島第一原発の廃炉作業は、まだまだ調査の段階です。その福島第一原発にたまり続けている「ALPS(アルプス)処理汚染水」は、2023年春ごろに海へ放出されようとしています。また、宮城県女川原発では、2022年度以降の再稼働を目指して具体的な準備が進められ、さらに、重大事故が起きた時のために30キロメートル圏内、約20万人の避難を想定した訓練も行われています。どうか、私たちが愚かなふるまいに戻ることがないように、主よ、真の平和を宣言し、私たちを和解のつとめに仕えさせてください。

 

様々な課題に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大は、事態を深刻化させています。さらに、各地の様々な地域で地震や噴火をはじめとする災害が頻発しています。「震災と震災の間」を生かされている私たちは、繰り返し混沌の中に落とされるような不安を感じています。

 

しかし主は、こうした混沌のすべての地にあって、「光あれ」と叫ばれます。「『光あれ。』こうして、光があった」という圧倒的な創造の業に、私たちは希望を置きます。主よ、どうかこの混沌の地に生きる私たちの只中に、光を創造してください。主にある光が、すべての人を照らし、温めてくださいますように。そして、十字架で苦難を負い、復活された主イエスの寄り添いと慰めが、すべての命と共にありますように。

 

主に栄光を帰して、イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

 

日本バプテスト連盟

東日本大震災 現地支援委員会

 

*この祈りは、全国の方々に現地の状況と、現地の思い、そして現地の祈りを共有していただきたいとの願いから、毎年、現地支援委員会が作成し、発送してくださったものです。