· 

ミャンマーを覚えて

ミャンマーで国軍によるクーデターが勃発してから2月1日で1年が過ぎました。1500人以上の国民が、国の軍隊によって殺害され、避難民は40万人を超えています(国連UNHCRは12月1日時点で66万人以上と推定)。軍は無差別な空爆や家の焼き討ちを繰り返しており、物資の流れも断っています。そのため、国外からの支援を届けることも難しく、食糧や医薬品、救援物資も不足しています。水曜夜の祈祷会では、毎週、ミャンマーのことを覚えて祈り続けています。

 

金沢教会が加盟している日本バプテスト連盟と最も近い関係にある「日本バプテスト同盟」は、以前からミャンマーとの深い繋がりがありました。ミャンマーバプテスト連盟と宣教協約を結び、ミャンマーツアーや、神学校に洋書や絵本を送るプロジェクトを行ってきました。同盟の中には、ミャンマーの少数民族のひとつである“カチン族”の人たちが集う「カチン平和教会」もあります。そのような同盟の牧師たちが共同代表となり、支援団体「アトゥトゥミャンマー支援」を昨年8月に立ち上げました。この支援は、ミャンマーの市民と共に、日本に在留しているミャンマー人も対象としています。現在日本には、ミャンマーにルーツをもつ人たちが35,000人おり、そのうち2,500人近くが難民申請却下の不服申し立てを続けているといいます。また、技能実習生として来られた人の中には、劣悪な労働環境のために心身が疲弊している人もいます。

 

共同代表の渡邊さゆりさんは、日本とミャンマーの関係についてこのように述べています。「ミャンマーを『アジア最後のフロンティア』と呼び、莫大な債務を免除する代わりにミャンマー人から労働搾取をし、同時に在日ミャンマー人に対しては排他的な政策を取り続けたことは見過ごされてきた。日本の無理解、利権主義的な態度が在日ミャンマー人を生きづらくさせている。日本とミャンマーとのかかわりをとらえなおし、和解と平和実現のための協働の道を歩みたい」。

 

※アトゥトゥミャンマー支援についてはこちら

 

牧師:杉山望