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私たちのための神の計画とは?

XianStudioによるPixabayからの画像

毎年3月の第一金曜日に、世界各地で「世界祈祷日」が開催されています。これは世界的なネットワークをもつ女性たちによる運動で、毎年一つの国の現状や課題を分かち合い、テーマにそって祈り合い、礼拝がささげられています。今年はイングランド、ウェールズ、北アイルランドの女性たちによって式文が作られました。み言葉は、エレミヤ書29章11節「わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている」という聖書個所が選ばれました。それはバビロニア帝国の侵攻によってエルサレムが陥落し、多くの人が捕囚として連れ去られた時に、捕囚の地にいる人々に預言者が送った言葉です。「神の計画は、人びとが期待し求めていたものではなくて、その時には見えていなかった将来への希望をもたらすものでした」。

 

礼拝の式文の中で、歴史に立った告白の祈りがなされます。

 

「神はユダの人びとに、捕囚の土地の人びととその場所を大切にするように言われました。わたしたちは神の造られた世界と人びとを大切にすることがなかなかできません。その時のことを神に打ち明け、赦しを願いましょう。」

 

「恵み深い神さま、今、わたしたちはあなたに告白します。世界中の姉妹兄弟の苦しみの多くが、わたしたちによる植民地化の歴史の結果です。このことを今、わたしたちは深く反省し、告白します。わたしたちは他者を犠牲にして、自分たちのことを第一に考えてしまいます。」

 

「恵みの神さま、わたしたちを赦してください。わたしたちはあなたが造られた美しい世界を、当然のものとして資源を浪費してきました。」

 

植民地化の歴史や資源の浪費は、日本に生きる私たちにも他人事ではありません。国内においても、アジアや世界においても、他者や被造物を犠牲にしてきた歴史は大きな傷を残しています。神が私たちのために立てた計画は、それとは異なった道を示し、将来と希望を与え、平和を造り出すものだと信じています。

 

牧師:杉山望