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神学校週間を覚えて

AgnieszkaMonkによるPixabayからの画像

日本バプテスト連盟では、6月の最後の日曜日から7月の第一日曜日までを「神学校週間」として定めています。この期間、全国の教会が連盟内の3つの神学校(西南学院大学神学部、東京バプテスト神学校、九州バプテスト神学校)で学ぶ神学生を覚え、その奨学金として用いられる「神学校献金」を献げます。

 

奨学金制度の運営は2001年から全国壮年会連合に委託されています。そのころは資金不足のために生活支援の「2種奨学金」は支給できませんでしたが、2007年から支給を再開し、2009年からは一人年間54万円(単身者は30万円)に増額しました。2013年からは東京バプテスト神学校と九州バプテスト神学校の神学生にも、一人年間12万円の奨学金を支給するようになりました。2017年には2種奨学金が貸与から給付に変更され、配偶者手当や子ども手当、図書費援助費も新設されました。

 

支援内容が手厚くなる一方で、献金額は2005年ごろをピークに減少傾向にあります。壮年会連合では2005年から毎年の献金目標を3000万円としてきましたが、2018年には2000万円を下回り、昨年は前年比約18%減の1603万円となりました。昨年の減少幅には、コロナのために教会活動が制限されたことも影響していたかもしれません。

 

これほど目標額との乖離がありながら、奨学金の支給が滞っていないのは、神学生(特に西南学院の神学生)が減っているからです。今、在学中なのは8名(プラス研修生1名)で、このうち5名は来年3月に卒業する予定です。神学生の減少はバプテスト連盟だけでなく、他の教派でも起こっていることですが、今後引退を迎える牧師が増えていくこともあり、大きな課題となっています。

 

そんな中、金沢教会は毎年神学校献金を献げています。献身者が減り、神学校で共に学ぶ仲間も少なくなった中で、なお献身の思いを与え、学び続けている方々がおられます。そのことを覚え、支えていくことは、私たちにとっての献身でもあります。全体からすればわずかでも、私たちにできる精一杯の献げ物をいたしましょう。