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新たな『自立と協力』

Bob DmytによるPixabayからの画像

今、日本バプテスト連盟では、組織全体の機構改革に向けた準備が進められている。新型コロナウィルス感染拡大のためにスケジュールの変更を余儀なくされているが、来年11月の連盟・定期総会には改革を提案する予定は変わっていない。この改革は、これまでの様々な活動や支援を支えてきた資金・基金が枯渇するという、財政的には待ったなしの改革である。これまで通りであることが不可能となった中での「強いられた改革」ではあるが、改革案を考える“これからの連盟検討委員会”は、「改めてバプテストであることを意識し、この危機を積極的に捉えて、新たな『協力伝道』へと歩み出していきたい」、と訴えている。

 

そこで問い直されていることの一つが、連盟が大切なテーマとして掲げてきた「自立と協力」である。教会間に上下関係がなく、全体を統括する本部も持たないバプテストは、それぞれの教会の自立を大事にしてきた。しかしその反面、孤立する教会もあった。また、協力伝道が「支援する側」と「支援される側」という「一方通行の協力」関係となることもあった。

 

これからの連盟検討委員会は、改めて「自立と協力」を問い直し、これからは一つひとつの教会の「主体性」を何より大事にしたい、と言っている。ただしこれも、ある意味では強いられることになる。これからは、連盟(事務所)が旗振り役となって様々なプログラムを提供したり、財政的に教会を支援したりすることがかなり限られていくからだ。それぞれの教会が望もうが望むまいが、主体性を持たなければならない。

 

しかしそれは孤立することを意味しない。地方連合のようなこれまでの関係を継続して生かすこともあるだろうし、新たな協力関係を作って協力していくチャンスもあるだろう。それを選び取り、共に担うことは、「連盟」の誰かが進めてくれることではなく、私たちの教会が主体的に行っていくことになる。新機構のスタートは2023年、新しい時代が目前に迫っている。